ハロウィンなので怖い話をしてと頼まれたけどうまくいかなかったので高尾山でLouis Coleを聴きながら友人とSilly walkを踊った

怖い話をしてよと頼まれた時に起こった時の流れ

「何かゴーストストーリーをしてよ」

  • =>つまり怖い話とか祟りってことだよな
  • =>ホラー基本的に嫌いだし、祟りの話とかどこまで本当か検証できないからあんまり興味ないんだよな...
  • =>しかし日本史の授業の時に聞いたような平将門首塚の話とか怖いよな
  • =>殺されて晒し首になった後に雷が落ちて首が吹っ飛んで...なんの話だったっけ...要点はなんだっけ.....
  • =>(で、どうやって英語で話したらいい?)
  • =>タイムアウト発生

「ごめん、あんまりよく知らないんだ。」

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概要

どんなものでもいい。物心ついた頃から自分が体験したことに関するタイムラインを失って保存されている記憶を瞬時に読み出して、 過不足なく情報を補足しつつストーリーを組み立てて、主観的に臨場感をもって語るといった類のことがあまりうまくできた試しがない。

好きな音楽はある、好きな映画もある。好きな場所もある。好きな音を聞いた時の意識の内部状態は覚えている。 でもそれらは一度解けた状態で覚えていているので、あまり多くの付帯情報を言葉で覚えていない。 ここでいう付帯情報とは例えば、音楽であったらアーティスト名であるとか、レーベルであるとか。いつリリースされて、どういった人間関係があり、どのような経緯で生まれたのかなどの話ということになる。

作品を聴いた時の意識に現れる感覚、ここでは1次的な情報と呼ぶものこそが私にとって最も大事なものであってリアルなものなので、 それらの付帯情報を説明する2次的な情報に関する言葉はその本質を表現しきれないし、リアリティもなく、不完全なものに思えてしまう。 そういったストーリーこそ人に伝える時に役に立つということは経験上知っているが、個人的には時に厄介ですらある。

例えばLouis ColeのWeird Part of the Nightが好きだとした時に(実際にめっちゃ好きなんだけど)

  • MVの中でSilly Walkをしている
  • これがとにかく面白い
  • (ダンスの種類とかよく知らないけど、とにかく凄いおかしいんだって)
  • Brainfeederからリリースされている
  • Fly Loがやってるレーベル
  • コード進行がすごい

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チャンクダウンしていくとこの辺のストーリーが面白そうだということがわかるので、あとはこれを上手いこと目的意識と主観を軸にストーリーを組み立てて人に伝えればいいのである! ところがこれを500msで全部想起して処理しようとすると負荷が高すぎる。その流れを説明してみる。

  • そうだ、"あの曲"の話をしよう」
  • ("あの曲"、つまりWeird Part of the Nightの音が入っている記憶を開く)
  • (脳内で音を再生する、うんうんいい曲だ。解析されている構造も想起される。で、アーティスト名なんだったっけ?)
  • (どうしようもなくポンコツな脳内Shazam問い合わせ、レスポンス:「L...なんとかじゃなかったっけ」)
  • (なんだっけ, L, L ,L ルーカス・コライアーだっけ?)(記憶壊れてない?)
  • (Fly Loの概念が出てくる。あの辺のレーベルの人だよね!)
  • (よしわかった、アーティスト名はとりあえず置いておく。曲名を思い出すんだ。)
  • (なんか夜っぽいやつ、ファンクで、ダンサーが二人いて、変な歩き方(Silly walk)しているやつ。)
  • (歌詞が確かBetween 3 and 6 ....あとなんだっけ....when my big ideas.....みたいな....)
  • (で、結局曲名なんなのさ?=>わからないんだよね!)
  • (とりあえず、500msで処理できる情報なんてこんな程度だから覚えている断片から付帯情報をレンダリングしたので出力するぞ。)

  • 出力結果「あの、ファンクで、ダンサーが二人いて、コード進行が凄いやつ!歌詞がBetween 3 and ....なんとかから始まって...とにかくそれが凄い好きなんだよね!レーベルのショーケースをageHaで前やってて一回見に行ったことのあるレーベルの....」

これでこの曲の良さが友人に伝わるかというと結果はお察しのとおり壊滅的だ。 全てを諦めて、BluetoothスピーカーにiPhoneを繋いで、夜中の高尾山の山中で爆音で流し、友人と一緒に歌いながらsilly walkを実践する他にないのである。 その体験自体はめちゃくちゃ楽しかったんだけどね。何より夜の山は最高だしね。

さて、先の動画のコメント欄を読んでいたところ、Weird Part of the Nightのコメント欄にあるこれを読んでモンティ・パイソンに「シリーウォーク省」なるエピソードにたどり着いた。

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これは実に愉快だね :)


結論

一連の動きを見るに、そもそも頭の中の記憶装置が壊れているかデータが腐っているようにしか見えないのだけれど、 頭が壊れる前ですら情報をどう構築したらストーリーになるのか分からなかったし、その実践も極端ににがてだったので原因はこれだけではない気がしているんだよね。 とんでもないただのアホなのでは説まである。

ともかく、脳には可塑性があり、骨に適切な刺激を与えて運動をすると良いという以前読んだ話が比較的真剣に最近の生きる希望です。